18歳の高校生がつくる Reteena は、アルツハイマー診断をもっと届きやすくしようとしている

18歳の高校生がつくる Reteena は、アルツハイマー診断をもっと届きやすくしようとしている
今回気になったのは、`Reteena` というAIのプロジェクトです。
動かしているのは、ソウルに住む18歳の高校生、`Alex Yang` 。
話題になりやすいのは、朝3時に起きて、学校へ行く前にスタートアップを動かしていることなんですが、今回はそこではありません。
`Reteena` の目指しているものと在り方です。
まず、Reteena は何を目指しているのか
今回の題材は、`I'm 18 and Founded an AI Startup. My Day Starts at 3 a.m. Before Class` という記事。
記事の要約によると、`Reteena` はアルツハイマー病の診断を、もっと届きやすく、もっと使いやすくしようとしているプロジェクトです。
きっかけは、Alex Yang の家族の体験だったそうです。
アルツハイマー病の検査や診断は、時間もかかります。お金もかかります。しかも場所によっては、そもそも十分な設備がありません。
そこで `Reteena` は、もっと低いコストでも使いやすいものを提供するために動きだしました。
難しくてコストがかかる検査を、少しでも届きやすくする。その発想です。
何を作っているのか
`Reteena` が取り組んでいるのは、低磁場MRIの画像をAIで見やすくして、アルツハイマー病の早い発見につなげることです。
低磁場MRIは、既存のMRIより、小さくて、安く使いやすい機器です。
でも、そのぶん画像が見にくくなりやすい。そこが課題です。
そこで `Reteena` は、AIを使ってその画像を読み取りやすくする仕組みを作っています。
それにより、抑えたコストでも、より見やすい診断につながるそうです。
高性能の検査機器を増やすのではなく、今ある機器で撮った画像の読み取り精度を上げることで、医療に貢献しようとしている。そんな方向です。
届かせる研究。そんな感じがします。
研究だけではなく、患者向けの道具も作っている
`Reteena` の動きで気になるのは、診断まわりだけではありません。
関連情報によると、`Remembrance` というAIツールにも取り組んでいるようです。これは、アルツハイマー病の患者さんに向けた「記憶の相棒」のようなものです。
自然に会話をしながら、昔の思い出をたどったり、記憶を支えたりする方向を目指しているそうです。
検査だけを見るのではなく、その先の人の時間にも目を向けている。
病気を見るだけではなく、人を見る。ここがあたたかいですね。
チームの作り方も、かなり今っぽい
このプロジェクトは、Alex Yang がひとりで動かしているわけではありません。
最初は断られることも多かったそうです。でも、Discord、GitHub、ネットのフォーラムなどを使って、世界のいろいろな場所にいる高校生たちを集め、チームを作っていったそう。
学校の友だちを集めた、という話ではありません。
先に教室があるのではなく、先にテーマがある。
アルツハイマー病に向き合いたい。その思いに反応した人たちが集まっているのです。
ご近所だから仲間になるのではなく、同じ問いを持っているから仲間になる。今っぽい作り方です。
しかも、朝3時に起きて、時差のある仲間とやりとりしていたという話も出ています。
学校の前に、もうひとつの世界が動いている。そんな感じです。
もう実績も出始めている
`Reteena` の研究は `IEEE BigData 2024` で受理されたそうです。
低磁場MRIを使った診断の精度でも、かなり高い数字が出ていると紹介されています。
もちろん、医療の話です。ここから先は、本当に現場でどう使われるのか、どこまで広がるのかを慎重に見ていく必要があります。
でも、
- AIで画像の見にくさを補おうとしている
- 高い設備がない場所でも届く方向を考えている
- 研究だけでなく患者向けのツールも作ろうとしている
この3つが並んでいるだけでも、プロジェクトの輪郭はかなりはっきりしています。
18歳の挑戦として見る前に、まず医療のプロジェクトとして中身が気になります。そこがこの事例のよさです。
参照元
参照元
I'm 18 and Founded an AI Startup. My Day Starts at 3 a.m. Before Class - Business Insider
